残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

真説:デザインとはなにか

ottiee.hatenablog.com

しょっぱなから引用なのでめんどくさくなって30秒読まずに末尾にスクロールしたらあー^^ってなりました。(ネタバレ:引用部は全部でたらめ
 
naporinに言わせるとデザインとは、「設計」です。
明治のころから日本ではデザイン=意匠と翻訳されてますが、そんな言葉よりも身のまわりにある、すべての製品に含まれる、「設計」がデザインです。
システム上の制約と美と機能を3つ並び立たせる思想をこめた創作なのですから設計でいいんですよ。
 
で、知的財産保護のための法律制度に「意匠法(米国制度ならdesign patent law)」というのがあるのですが、日本のこの制度はデザインの中でもいわゆる「インダストリアルデザイン」、そのなかでも「プロダクトデザイン」だけを保護しております。
「アニメのキャラクターデザイン(キャラデザ)」「配線などの内部デザイン」「アイコンデザイン」「バナーデザイン」「インテリアデザイナーのお仕事」「ライトアップのデザイン」「噴水のデザイン」などはぜーんぶ、この法律では保護してくれません。一点物のガレージキットもおそらく無理です。(一点もの=量産できない=インダストリアルデザインでない)
でもまあ、法律の定義と一般の定義なんて本当にしょっちゅう食い違うものなのですよ。実際、明治の人が発明した意匠という言葉は法律以外だとレース飾りや服飾デザインなど、装飾的な分野でしか生き残れていません*1
グーグル翻訳でも「設計」を翻訳すると
Google 翻訳
第一義がDesign。逆方向でDesignを翻訳すると設計とデザインが同率、次に意匠ですから、法律分野でのみ生き残ってるのかなと。
Google 翻訳

 
よく映画で「アートディレクター」とか、アニメの「監督」という役職の方がいますが、こういう方が「デザイン=設計」の一段階上の仕事をしています。「美的な部分を総合的に方向付け(ディレクト)しますよ」という役職。
そしてアニメの「色彩設計」さんはもちろん画面のうち色彩部分のデザインを担当しているわけです。
それに、神が地球をつくった説のこともインテリジェントデザイン説とかいうそうですし。アメリカでは完全に「アイデア」とか「天才」などというふんわりしたものを排除した、設計というお仕事のことですよ、デザインって。*2
 
なのでなぽりんの中ではデザイナーは設計者です。それ以上でもそれ以下でもない、ちょうどの言葉だとおもっています。
昭和の日本では土木・建築・装置部品で青写真*3を描く行為のみに「設計」とつけていましたが、アドビのフォトショップイラストレーター、それらに機能の似た簡単なCGソフトだの3Dプリンタだのをセミプロアマチュアが使いこなす今は、いやいやおかしいでしょうと思えます。設計した=デザインした。でいいとおもいますよ。

*1:「愛」なんかはほぼ原語通り定着した…かな、いややっぱりアガペーが少ないか

*2:デザインとセットで天才の表現として語られがちな「センス」も「コモンセンス=常識」とあるように、もうちょっと見識というか、着実に学んできた経験値を指す英語ですよね

*3:昔はトナーをつかった静電コピーがなかったので、複写はカーボン用紙でしたが、それで足りないA3などの設計図は、大きなモノクロ写真を青色の印画紙に引き延ばす形で複写していました。これが青写真で、転じて設計図の原本をも指します