残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

カーブスの話/文化系女子はいかにして筋肉を得たか

なぽりんです。運動について話します。
 

人生の前半は運動が大嫌い

小学校から体育が苦手でした。水泳だけはスイミングスクールで習っていたけれどもバス移動は面倒くさい。喘息の持病があったため陸上関係はすべてダメ。球技もすっとろいため下手。身なりにあまり気を遣わなかった小学校では長くなっていた前髪をうまくまとめられず、体育では顔にかかるのを手で払ってばかりいて、「こらお化粧の時間じゃないんだぞ」と先生に怒られたりしていました。
 

で、大学でも体育の授業(あります)はなるべく自由度の高いものにしてました。サイクリングとか、ゴルフとか。一度フリスビーの授業もあった。それはまあ楽しいか楽しくないかというより単位のために毎週出席してました。(ほかの大学だと、体育のためだけに別の校舎に電車ででかける必要があったりして大変だなと思っていた)
大学の後半からひどい生理痛が始まりました。小中高は何もなかったため生理痛のひどいお友達の話を他人事として聞いていたらちょうど卒論発表会で脂汗をかいて苦しむことになり、これが生理痛かとびっくりしました。
 
そのあと就職、結婚。クソ忙しい毎日で、通勤電車で踏ん張ることだけは上手になりましたが、肩も腰も朝椅子に座るだけで爆発しそうに傷みました。生理痛もひどくなり鎮痛剤もきかず生理休暇を時間でとって休憩室へ。出産したら生理が軽くなるというのも全然嘘でした(ただ、出産するときの陣痛が生理痛のちょっと強めレベルだったので耐えやすかったのは少し得したか)。
つまり病気のデパート(医学的には若い人には辛い症状でも確定診断名がつきにくいため、病気と呼べないかもですね。「不定愁訴」のデパートか)で20代を過ごしました。
 


30代で職を辞して主婦になった(このときは保育園落ちた日本死ねより数年ほど前ですが、子供や旦那の複雑な事情がからまりあっていました)とき、何でもやってみたかったことをやろうとしていたら、意外と車に乗れる主婦でも、いいお店が近くにないと不便だとおもい知りました。そこで大型スーパーに入っている本屋をいきつけにしたら、隣にカーブス女性だけの30分健康体操教室 - カーブスができることになり、チラシをみていってみました。
  

カーブスの仕組み

当時、「お金を払って運動を教えてもらう」といえばテニスなどの球技や、ジムでやるものでした。どれも先生の体の空き時間や対戦相手、プレイ場所が必要なため、どうしても予約が必要でした。
家族のサポートにまわっているため、いつ体があくかわからず、予約などとれない生活をしている女性は多いでしょう。わたしもそうだったわけです。
女性が個人で家庭で運動するにしても、散歩、ジョギング、水泳、またNHKから録画したビデオを見ながら居間ジャズダンスやエアロビクスと、部活経験者でもハアハアと息が上がりシャワーを浴びたくなるような、「運動らしい運動」キツい有酸素運動ばかり目につきました。「運動らしくない運動」だとペットボトルダンベル体操とかゴム紐伸ばしとかを「ダイエットのため」と進めていました。私も(別にダイエットしようとは思わず、子供に朝の習慣をつけるために)一時期、ラジオ体操だけはしていましたが、負荷はほとんどかけないので今おもえば軽すぎました。
 
私のような一見体育ができそうといわれる身長が平均より高めのやせ型(だった)女性(160センチ代)であっても、喘息もちでは有酸素運動は本当につらいです。他人よりずっと簡単な運動でも心拍数があがってバクバクするし、ちょっと激しく動きつづければ喉が腫れ、低気圧と重なれば酸欠で頭が痛くなったり、そうでなくとも午後中ぐったりして使い物にならなかったりします。
それが前提とすればマラソンの移動による観光にも勝利にも魅力を感じないだろうとご想像がつくかと思います(そのころポケゴもなかったし)。

ところがカーブスはあえて女性に「ゴツイマシンで筋トレ」をさせるというのです。筋トレはもっともおだやかで体に良い運動だから。よく噛みしめてみてこの主張にものすごくうなずきました。
一応マシンとマシンの間に有酸素運動もやりますが、たった30秒のあしぶみ運動だけでいいそうです。強制ではなく立ち止まっててもいいし、息がすこし弾む程度でよいとのこと。
カーブス自体もあいてる時間内にふらっと立ち寄れて予約不要。30分だけ時間をあけてくればいい。買い物施設に併設だから次いでに用事も済ませられる(実際は着替えやログインで本来の買い物時間に+1時間見ておいたほうがいいです)
お値段も月6000円程度と、子供に習わせるピアノや習字や公文式の月謝くらいのかなりお安いお値段でした。
初めて入ってみたカーブスは60~80代女性がメインユーザー層で、見た感じ「ちんたらゆっくりと」マシンを動かしたりしており、私は20代でかなり若い方でした。もちろん私もゆっくりが好きなので安心でき、なじみやすかったです。運動がわたしにとって重すぎないかという心配は霧散しました。
着替えはあるもののシャワー室もなく着替え混雑のわずらわしさもありません。
人間関係も(競い合うこともなく男性もシャットアウトしているため)ごくあっさりしたものでした。
とうとう私は居場所をみつけたのです。実家でビデオをみながらビリーズブートキャンプをしようとしたら「やめてよ」と本気で顔をしかめられたものでしたが、結局実家ものちにカーブスに引き込みました(当然母親だけです、父親は男性なのでカーブスには入れません)。
ご褒美の本屋やサイゼリヤランチ(本当は直後にランチはいけないのですが同じスーパー内にあると我慢できないこともあった)をお目当てに週に2回のカーブス通いがはじまりました。
 

筋肉のめざめ

私は昔から利き手、利き足がはっきり右に決まっていました。体育の幅跳びで行う片足ジャンプはかならず右足から飛んでいました。なんとなくそのほうが安定すると思っていたのです。その後、レントゲンで脊椎側弯といわれたり(いわれるだけで病気じゃないと思います)、隅田の足袋屋さんで利き足を言い当てられそうであてられなかったりとか、ありました。
またウォシュレットの普及でどうやら自分の思う「中心」が他人の「中心」とずれているらしいとかいろいろありましたけど、実生活上の害はないとおもって放置していました。

カーブスでは、最初はなかったのですが、いつからか簡易な筋力測定を2か月に1度勧められるようになっており、この1種目として「片足で椅子から立ったり座ったりを10秒間で何回行えるか」を左右で計ります。これをやってみると私は歴然と左足がよわく、つまり0回の最低記録がでました(現在も0回継続中)。
そこで左足を意識して鍛えるようにしていると、あ、これカーブス始めたときに全身で想ったのと同じだ、と感覚を思い出しました。
 
私たちは歩くとき当然両足を使っており、私も両足は同じように使っているとおもっていました。でも私にとっては左足は「松葉づえ」のようなものだったのです。足裏の感覚があまりうけとれてなかった。
私が左足の片足だけで立つと、右足だけよりずっと「ぐらぐらする」のです。これはよくいわれるように「体全体のバランス感覚がない」のではなく、左足~左尻だけ筋肉が少ないからです(中心が…)。このことだけでも体育の標語「子供のうちにバランス感覚を育てる」が嘘であって「子供のうちに必要な筋力を育てている」んだとわかります。
 
さらに筋力がないことでセンサー能力も落ちています。フィードバック回数がずっと遅い(これは、足裏を平らにバランスをとろうとして左足の親指に力を込めた結果が脳で素早く予測できないということです)。これは、筋肉がある程度ないと「力をこめよ」と命令しても筋肉が出力できないから予測通りにいかないのです。でも脳は左と右をおなじようにつかってると思い込んでいたのです。
「あ、脳も左足について監視するのをさぼってた。」とわかりました。なるほど、普段から右ばかり貧乏ゆすりがでるわけです。
 
でもこのことは筋肉を動かして、週二回×1か月くらいしないと全く気づかなかったことです。最初の1か月でようやく「筋肉から、あるべき応答がないことに気づく」ということです。(カーブスの12種類のマシンは最初からすーすー動かせると感じることも多いのですが、これは「目的でない、動かしてはいけない筋肉」で勝手に代行してることがあります。そこを指導者さんがちょこっと治すと、グッと負荷がかかります。)つまり、筋肉は放っておくとだまって過疎って消えていく生き物だったんですね。
なお、カーブスでは筋肉を鍛えてますが、筋トレ自体では全く筋肉痛になりません。筋肉痛になるとすればそのあとのストレッチで伸ばしすぎたときです。
わたしは痛いのが嫌なので無理やり伸ばさないカーブスストレッチをそのまま実行しています。でもいたくなくてもストレッチをしっかりすると筋肉が部分的に切れて超回復はするそうです。(痛みは切れたことではなくそれが原因でのハレからくるものだそうです)
で、さらに1か月くらいやるとようやくカーブスのマシンで、目的の筋肉の「リアルタイム制御の初歩ができる」ようになります。
左足の例でいうと、かんたんな「両足裏を踏み板に平らにあてて押す」だけのことができてなかった。ほぼ右足だけで推してた→今は足裏の角度がぎくしゃくするものの左足も参加している。そこからがようやく意識して両足の筋トレができるしくみです。
以前の私は筋肉痛だけが筋肉の自己主張だとおもってましたけどおおまちがいでした。
動かすこと、筋肉を過疎らせないことでようやく筋肉が自己主張してくれ、意識に上ってくるんだ。
筋トレは使う筋肉を意識しないとうまく上達しないのですが、その「意識」ができるようになる以前の段階の私には、まず筋トレで「意識」を回復させることが必要なので、つまりいつどの段階でも筋トレは必要ってことです。


 
なお、カーブスの指導者さんにも生まれつき運動っぽい人と、私とおなじ苦手組だったような新人さんがまじっていますが、しばらく経つとみわけがつかないくらいどちらも同じように手短でもうまく教えてくれます。
 

カーブスを休んだりさぼったり

おととし、大学からもちこしていた生理痛の原因となる臓器にとうとう手術可能との診断が出ました。痛みがいかにひどくても婦人病では超音波で見られる臓器のサイズや血液検査などの結果が手術対応基準を満たさない場合は手術できないそうです。
臓器のサイズが異常で手術基準を満たした私の場合、いつ捻転や破裂などのクライシスになるかもわからないという点でも手術がお勧めされました。(個人に対する診断の一例であり、生理痛のひどい読者さんはそれぞれしっかりしたお医者に受診してください)
なんだかんだ小さなトラブルがあったものの手術は成功??しましたが、そのあと半年ほどおくれて開腹手術につきものの「虚弱(フレイル)」がでてきました。具体的にはよくおなかを壊すようになりました(おなかの皮膚感覚が部分的に全くなくなったのも一因かもしれません)。この状態のまま家族の受験などが重なり、異常に時間がとれなくなってきました。カーブスは全国にあるので「その時点で通いやすい場所」のカーブスに登録変更し、それでも通える日が週一回、月二回、月一回と減っていき、月ゼロ回が2回つづいたあとに結局は退会することにしました。(退会はカーブスに出頭しないとさせてもらえません。事情を話して退会するのはすぐできます。日割計算で会費も返金してくれます)
しかししばらくするとやはり体重増加や肩こりなどカーブスに通いだす以前の不快な症状がでました。
 
退会してしまったので次に入るときはまた入会金が必要だったりするのですが、やはり入っていないともやもやして。
数か月してまた入りやすい場所に見つけたので新たな場所で新たな気持ちで説明を受けて即日入りました。結局退会している間のお金を考えればプラマイゼロって感じですね。
そうするとまた1か月で1.5キロ痩せたり、おなか回りも1.5センチ減ったり。わかりやすいな私の体は!と思うような結果がでました。
筋トレは分かりやすいです。自分の体と会話を取り戻すような気持ちで、ぜひあらゆる女性はカーブスに入ってみてほしいです。
 
なお男性は・・・カーブスは入れません。ごめんなさいー。
でも24フィットネスとかいつでもふらりと入れる筋トレスタジオはいろんなところにたくさんできてるからそっちに入ったらいいとおもいます。カーブスは安いけど営業時間が短いし土日もごく短いので働く女性は難しいです。
24は少しお高くて24時間可能。
あとは通えるかどうかの選択ですね。指導内容については、カーブスしかしりません。カーブスはいくたびに運動中のほんとに軽いアドバイスや雑談があります。24は指導者との会話がないとしたら寂しそうだなとおもいます。
 
最後に2つ引用を。
 

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