残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

期待、愚行権などについて

福田氏と山口氏のセクハラというか性犯罪事件について、いろいろと考える。(あと米山さんも)
山口氏は依存症の治療に専念するのだろう。それしか、彼の次の幸せへの糸口はないと思う。
福田氏は官僚である。高級官僚は国という休むことない巨大システムの摩耗しやすい部品である。肉体も精神もそのために病を得、変形してしまう例はいとまがない。古くからある公僕という名からすでに過剰適応への枠組みが敷かれている。
 
高い給料をうけているのだから当たり前、強い大人としての自制心を持てよというそれも一種の割り切りだけれど、そりゃ大人にしか通じない理屈だ。結局どこにいても人間は子供のような純粋な期待をうけてこそ輝くのだ。
 
子供が山口氏の出演番組を見ていた。いい大人も子供のように期待を込めた目で見ていた。次は何をやってくれるだろうと期待をかけ、毎週や毎朝を楽しみにしていた。
同僚は心配していたのだ。いつまで倒れずにあのまま走れるのだろう。いつか視聴者の期待を裏切ってしまうのではないか。
  
中国では自由主義の日本などの国について、「市民に愚行権があるだけだ、そんなもの要らない」というふうに言う人もいるようだ。国に従ってさえいれば犯罪を犯すことはない。国は母親であり父親だ。生来的に「愚行」を犯さざるを得ないと判断されると人間が闇から闇へ葬られる。天安門事件法輪功事件、チベットの迫害などで歪んだ欲望を人権ごとつみとって、その事件をインターネット検閲までして子供たる国民の目から覆い隠して。そのことで子供の心を保護したとしている。
そんな状況じゃ欲望や期待の中に輝く人間らしいスターもうまれない。突出した欲望はまとめて抑圧。でも抑圧の中のおだやかさを幸せと呼ぶ価値観(愚行権はいらない派)だってあったわけだ。日本はもうとっくにそこは卒業したと思うけど卒業しすぎてるのかな。
 
山口氏や福田氏は自由な日本だからこそ有能さにより幸せになる機会を奪われていたのかもしれない。自分の体や精神のゆがみと見つめあっていては期待された仕事をこなすことができないからあえて目をそらしつづけた。
山口氏は離婚までしていた(すでに知っていたこの事実で個人的には少しだけ裏切られた感が小さかった。)。それ以来心配してくれる同僚がいた。まだしも幸せなことだ。福田氏はまっすぐに向き合ったのか、麻生氏としっかり話しあったのか、「辞職」の二字からはわからない。
 
 マツコやタモリは優しいな、と思う。クイアなファッション、悪い人の象徴であったサングラスで、毒をもって子供を遠ざける。ここで大人の話をしよう、人の弱さを見せてしまっててもいい、とできるかぎりでいってくれる。
 逆にサンマさんは見ていてつらい(個人の意見)。子供を寄せ付けない毒はあるが、バブル時代のテレビの寵児役に過剰適応したまま。世の中がもっとまともになりジェンダーの小島に引き波で取り残されているのに気づかない。あれではまともな男女も寄せ付けない。たまに岡村君もそういうとこあるよ。モテない男のひがみ役に過剰適応しすぎ。
でもそれはそれで本人は価値観や欲望を抑圧していないのならいいのかも。反面教師であってもきっといる意味はある。
 
テレビプロデューサーは素人にさえ、子供にさえわかりやすい役割であれと期待を押し付ける。出演者の裏切れない期待の重さと、知っていて休ませない責任の軽さ。
でもだれか(出演者)に押し付けないで多数の個人のかかえる複雑さをいちいち丸抱えしようとすると非常に大変で神でもAIでもない身には不可能なんだろうね。
 
ネットが子供に入手できない状況をつかえばまだ視聴者を切り分け、とりあげ問題も切り分けやすいけど、適切なサイズに切り分けられない複雑な問題(期待を裏切らないための愚行)はそもそもネットやマスコミでは扱えないのだ。
神がいなくなって次はだれが悩みを扱うのだろう。
「ここにはあなたを期待ぶちこわしでショックだといって名指しで責める子供がいない、という場」はどこにあるだろう。
宗教はすたれたし、カウンセラーなんて日本ではあまり意味がない。ベタベタとしているという意見に賛成。
身近にカウンセラー?福祉士?単なるまともな大人でもいいけど。それがいないことで有能な人だってすぐに壊れてしまう。それが悲しい。
一度は人力検索だってそういう場だったのにね。
 
参考にしたブログ
LOVE PIECE CLUB - 田房永子 - 山口達也と非生産
これは魂が震える。基本的人権について書いていると思う。
新潟の米山元県知事の会見は、稀に見るすさまじい内容だった - 勝手に更新される毎日
辞職会見が結婚詐欺まがいの交際相手へのラブコール?になってた
山口達也さんの事件で、見落としている「少年の心をもったおじさん」問題 (1/5) - ITmedia ビジネスオンライン
少年少女の心なんてみんなもってるよ。でないとジブリがあんなに売れるわけないし経産省肝いりのクールジャパンだって成り立たない。
期待にこたえたいという素直な心をもった大人がイヤなら、中国から「すべての欲望を認めぬ。おまえらに愚行権は与えぬぞ」つって抑圧する怖い大人つれてこようか、っていうとそれも嫌だというのが本稿の趣旨。
解決策なんてないけど、たとえば常識あるオカンがソバにいてやらかしそうになった瞬間に「なにあほなことやってんのアンタ!そんな息子に産んだおぼえないよ!」スパーンって後頭部はりとばしてあげてほしいわけよ。もちろん妻でもいい。離婚・未婚の男性ってそのスパーン役に見放されてるカイン級烙印もち人間というのが昭和の判断基準。んなもん復活させてもしょうがないけど、相互監視だとかでSNSやカメラで監視するとこうなっちゃってる。