残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

集英社の編集長を含む3人の編集者の対談を読んだよ。感想を書く

今の漫画編集者は“編集権を放棄”している!? 鳥嶋和彦氏×霜月たかなか×筆谷芳行『同人誌 vs 商業誌』白熱のトークバトルから見


3人とも商業編集者であり、うち2人はコミケットの代表経験者(1人は現代表)。
1人は完全に商業編集者。
 
1ページ目 アマチュア作家とは「同人作家」なのか「プロ作家を目指す人」なのか。
 作家性の違いの認識の発生。(高橋留美子などを例にあげて)


今の漫画編集者は“編集権を放棄”している!? 鳥嶋和彦氏×霜月たかなか×筆谷芳行『同人誌 vs 商業誌』白熱のトークバトルから見2ページ目前半 
著作権について。ジャンプは一度ある作品のアンソロの可否を審査していたが作業量で根を上げた。一方で任天堂はジャンプ編集者が

ディスクシステムの取材をさせてほしい」と任天堂に言った途端に、広報の方から「ジャンプの『ファミコン神拳』のようなものを今後取り締まろうと思っている」と言われた

任天堂の二次創作同人誌が警察沙汰になった

これ驚いちゃうんだ……。
2ページ目後半 「同人作家とプロ漫画家の境界線の消失」

ラノベの挿絵やキャラクターデザインを手掛ける、ものすごく有名な名の知れた方々のデビュー作や代表作ってなんだろうと考えた時、すぐに出てこない作家さんが多くなりました。それだけいろんな仕事で漫画的な表現をお金にするルートがたくさん増えてきた

イラストレーターや絵師、なんならvtuberでいう「母親」。
今の漫画編集者は“編集権を放棄”している!? 鳥嶋和彦氏×霜月たかなか×筆谷芳行『同人誌 vs 商業誌』白熱のトークバトルから見 3ページ目

自分が描きたいものが描けなくなり、直しを言われて読者の支持がなくなった時、何が始まるかというと“自己弁護”と“サボり”が始まります。

うーっ○樫さんとか……プロになったけど同人作家でいるほうが幸せだった人たちいるとおもうわマジで。それどうなんだと思う。

読者は、知らないまま好きな漫画が載っていない雑誌を買ったらものすごく怒るわけですよ。
一定レベルの品質のものを毎週ちゃんと届ける義務が、出版社の編集部の編集者にはある。なので、そのなかでプロとして仕事をしてほしい

これって、土台無理な場合もあるとおもう。
もちろん体の丈夫な漫画家が一人真ん中にいて、デジタル化したりアシスタント分業したりして対応はしようとしてるんだろうけど。
商業漫画のレベルが上がりすぎているので(たとえば「さいとうたかをプロ」みたいな本人が居ない状態でもまわる状態まで練り上げてないと)100%休載なしは無理じゃないのかな。
いっちゃえば、モーレツ社員を産んだ昭和の価値観だと思う。
もちろん私にも高校のころ高河ゆん先生(複数連載していて突然出産などのため一斉休載?されました)をずっと待ちかねて本屋で新刊みのがしてないか夢にまで出てきた。
そういう唯一無二の推し作家さんはいるけどさあ、相手は人間じゃん。
お金いれたら自販機から漫画がでてくるわけじゃない、病気もする出産休暇も必要、親が死んだら急死じゃなくたって1ヶ月くらいはドタバタするよ。
みんながみんな荒川弘さんなみの行動力と画才に恵まれているわけではないと今は本当にしっかり知ったよね。

Twitterで絵や漫画を上げていたらスカウトさんから声がかかった」という人が多くなってきました。商業誌のなかで漫画を描くことで、ゆっくりとプロ漫画家としてのスイッチが入るのだろうけど、バシッとした体験としての覚悟があまり見えなくなった

だれにでもわかるように、子供にもわかるように、ならば才能ある人には厳しく導く……。
という思い(だけ)はわかるんだけど、今はジャンプだのなかよしだのという紙の雑誌なんて、買えないというかゲームのほうをほしがる子供のほうが多いんじゃなかろうか。
結局うちの子が一番読んでるのピクシブコミックとツイッター(現X)で流れてくるやつだもんなぁ……。いや無料で一話ずつなら読んでる可能性はあるけど
高校の友人と貸し借りするときも幻冬舎とかカドカワメディアファクトリースクエニガンガンあたり、しかもB5版のが多くて(書店で探すのを手伝わされるけどさがしづらいんだこれが)。
自分のためだけに買うのはラノベ小説だったなぁ
蟲師、マギが講談社だっけ、秋田書店の入間くん、
集英社ラノベの一部とあとはヒットマンリボーンがあったけどすでに書棚にはならんでないんだよなぁ
まあジャンプが急にブレても困るか。私たち団塊ジュニアと心中してくれるならありがたいよ。
 
でもチェンソーマンとか若いうちにジャンプで知名度とって二部はヤングジャンプとかそういう通過点になりつつある気がする。
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編集権、かぁ……
「編集権」って著作権法のなかに一切書いてない言葉だと思うんですよね
編集物も著作だということはいってるけどさ(著作権法12条1項では、編集著作物につき、「編集物(データベースに該当するものを除く)でその素材の選択又は配列によって創作性を有するものは、著作物として保護するとしている。たとえば目的にあわせて並べ替えレイアウトした電話連絡網のようなものだ。もし漫画編集者が口出しと写植しかしないのなら、実際に出力された漫画は編集著作物ではなく漫画の著作物だ。)。
どうしてこういう著作権知らないし改正運動もしないできた人が、こうやってデカい顔してんだろ、というのは非常に不思議に思う。
インディーズバンドでも登録でき、お金が徴収でき、合法に歌詞を漫画に引用させられるJASRACをつくった音楽業界と非常に対照的。
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そういえば映画のSAND LANDをみたんですよ昨日。
SANDLANDを希望し同行する予定だった友人が直前で体調くずして結局私一人でみました。
まぁジャンプ直撃世代のわたしたちもそういう年齢なんですよね。コロナは怖いし。
本当はthe First SLAMDANKもみたかったのですが、友人はすでに鑑賞済みだった上に今日で最終上映がおわり、特別上映なのでチケットは何日も前から埋まっていた。まあ行くならもっと早くみにいけばよかったなという話ではある。
で、どちらもジャンプ作品なんですよね。
特にスラダンのほうは女性同人作家にも人気で、そこからNHKに大奥ドラマをつくらせたくらいのりっぱな作家を輩出した。
鳥山明は未だにピッコロ星人を深掘りしてるXフォロイーさんがいる。
 
SANDLAND自体はフルカラーで判型も特殊な漫画なので子供だと高くて買えなかった人も多いとおもう。
映画になってみると台詞回しもわかりやすく子供も大人も見られるすごくいいストーリーなんだけど
やっぱり大人の目でみると作家の性癖が特に刺さる魅力ポイントとみえました。
陸戦は戦車で決まるとか、地形を見せる3DCGぐるーんとか、やっぱ三白眼でもほっぺがかわいいとか。
このへん考えるとやっぱり映画にして見せる意味があったとおもう。
スタジオピエロのナルトみたいなもんですな。
 
キャラ的にはわけのわからないスイマーズがわかってくるところが鳥山明でしたな。
原典側の西遊記での牛魔王ぽさはある。
 
なにがいいたいかっていうと、ジャンプは、週刊誌でも、いや紙ですら、もう、なくていいのでは?ってこと。
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なんていってたらこの一報。
 
“ドラゴンボール3兆円利権”をめぐり集英社の敏腕編集者が部下2人と電撃独立! 新会社の名前は「カプセルコーポレーション・トーキョー」 鳥山明氏(68)は取材に対し…… | 文春オンライン
独立した編集者さんは伊能さんっていうんですって(地図が上手そう)
まあ著作権は基本的に著作者のものですからなぁ。
 
うーん、集英社いちおう商標権だけはいろいろ押さえてるんですよね。
高額で買い取らされないようにしっかり準備してがんばってね。
ビジネスでいえばやっぱり強敵ではあると思うので。