残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

本のはなし


メディアマーカー
なぽりんは以前よく本を読んでいた。老眼になりかけた今でも読み・書きのほうが見る・話すより速い。
 
なぽりんは本屋がスキだった。OL時代はとてつもなく長い通勤経路にある本屋をすべてチェックしていた。埼玉にすんでいたときは3軒、茨城にすんでいたときは2軒。キオスクにだって本はあった。つかれて料理をする気になれないときはよけいに本屋で時間をつぶしてしまって手抜き料理していた。短い文庫本は中距離電車に乗る前にキオスクで買って、降りる前に読み終えたこともあった。本棚から本が溢れた。
 
本との蜜月時代は終わった。なぽりんは退職して家に入って、居職となることにした。最初にやったことはヤフオクで溜まった本を売ること。次は配偶者に家をたててもらうにあたって壁一面につくりつけ本棚を注文し、最後に引越し。本を分類しながらつめた。
 
このころになると本は電子データだった。自炊もしたしキンドルもつかってみた。電子でしか売っていない本をいやおうなく買った。モノリスがなくなってメディアマーカーになった。
 
ピクシブで本の表紙を宣伝がてら投稿している「絵師」さんを見かける。こんなわくわくするような完成度の高い絵を無料で公開してくれるとはふとっぱらなものだ、と思いかけてふと気づいた。
いや、違う。
もっと高解像度の絵をたくさんみられたのだ。それがあたりまえなのだ。
本屋にいけば、表紙がたくさんみられる。心ひきつける問いかけたるタイトル、いかにもそれらしいフォント、帯をまいてはいるものの、表紙イラストはいつもそこにあった。
本屋はわたしの美術館でもあったのだった。