残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

18歳も投票する総選挙がこんなにわかりづらいのは「保守」って単語がおかしいから

ウヨサヨは定義おかしいよっていうのはすでに民主主義に関する一冊の本で丁寧に解説してくれた学者さんもたくさんいます。
じゃあ右翼左翼ってことばはやめよう、次はリべラルと保守だ、という対立軸を(現在のマスコミは)行ったみたいなんですが、
今保守といわれている自民党憲法9条などを改憲したいわけです。でも改憲勢力って普通ガチの改革派でありリベラル扱いするのが世界的には標準なんですよね。
そのへんの名前の混乱が(科学での電子がマイナス電荷という混乱みたいに)若い人の混乱を引き起こしている気がします。
 
まあ言いたいことはここで言い終わってますが、なんとなく、もっと詳しく説明します。
いまこの国にはいろんな勢力がすんでいます。
ざっくり勢力的に大き目なのを挙げれば、医師会とか、官僚とか、(自動車など)メーカー社員とか、教育者とか、主婦とか、農業をしている人とか、未成年とか老人とか。これらはいろんなところで利害が対立します。
たとえば医療費をあげれば医師会はよろこび、主婦は悲しむ。
学校をお休みにすれば子供は喜ぶが、働いて給料をたくさんもらいたい先生や、賢い働き手がたくさん欲しい産業界は悲しむ。
円安が進行すれば輸出産業は儲かるが、主婦は輸入食材が高くなって困る。漁師さんと農家さんが我慢しろといってもトラクターや漁船に入れるガソリンが高い状況で安い野菜や魚を提供することはできません。
少子化で子供にお金をたくさんあげたいが、年寄は年金をへらされれば渋い顔をする。
 
こういう異なる立場の人間を一つの家族のなかで複数かかえているおうちだって多いわけです。一つの家族の中でさえ政治の利害は対立してしまうことが多いです。地域の中でも、国の中でも当然対立します。
 
そして政党というのも地域の利益代表として選ばれた人のなかで、同じ意見をもつ人たちの団体なので、〇〇の問題にはガチ保守(現状を何一つ変えるな)で××の問題には改革を叫ぶ。つまり個人ごとジャンルごとに主張が全くバラついているという傾向があります。
政治は(限られた資源の中での)利害の調整ですが、上のような理由で、国民全員の全ジャンルでの望みを満たせる案を出せる政治家は原理上存在しません(もちろん侵略戦争や洗脳や独裁などのチート手段の併用があれば話は別かもしれませんが)。
 
さて、同じ回答セットの人が多ければ多いほど政権党になる確率は多いが、細かい意見は分かれるのが当然です。
それを政治力でまとめあげていますが、実際は一人一人が選挙で選ばれた人なので、党の方針と地元の意見が異なってしまうと、次は選挙に選ばれないわけです。ですから、政治には党とか地盤とかいう言葉がでてきます。でも一つの地盤のなかに同じ職業、同じ立場の人ばかりが偏ってるわけじゃないから、選挙は難しいのです。
  
国ってのはどっか常に改革しないと、今さら縄文時代にもどって半農半漁で暮らすことはできないし、なんならたった一つの技術、たとえば主要道路が工事中になったり、またはグーグルが明日から使えなくなったってけっこう大混乱になるでしょう。少しずつOSの改修などを進めているのに気づかず、ゆでられたカエルのたとえのように「昨日までつかえていたのが急に使えなくなった!」と大騒ぎする人は多い。そのためには、常に最新バージョンのグーグルが使えるようにスマホをOS更新などでメンテナンスしたりする。スマホと同じで、国も今日だけではなく明日のことを考えていろいろなメンテナンスが必要なのですよね。
このメンテナンスを細かくやる作業がリベラルで、更新を怠るのが保守、なのでしょうか。分野ごとにゴマンとある細かい「リベラル・保守」でマスコミがわざわざ使い分けたりはしていません。そもそも、細かい作業は法律で官僚にやらせてます。
マスコミが使い分けているのはたった一つの基準、軍事力を持つアメリカと仲良くするかどうかどうかです。アメリカと軍事や経済で協力しあって仲良くするのが改憲派でも「保守」。それに反対するのが「リベラル」。
アメリカ自体がリベラルの国なのに本当におかしいですけど、アメリカと仲良くするためにアメリカの要求を受け入れることを公約に入れる党は保守と呼ぶというルールなんですね。へんなの。学問的に正しい言葉づかいでいえば、今現在「保守」とよばれている政党は実際は全部「親アメリカ」なだけの「リベラル政党」です。
 
日本にあるのは政権党と野党だけです。
どれをえらんでも保守が政権を取るのは決まったことです。だって、政権党になったとたんアメリカその他多くの国と密通したり仲良くせざるを得ないから。政権をとった時点で保守党になる予定なのです。今までの国際条約や国連での約束を全部覆すならそれこそ日本が外道の国だから、今までに外国に施してきた親切を返さなくてもよいという扱いになりかねません。外国との今までの約束は守ります。じゃあ国内からみても保守扱いにならざるをえないですってことで保守呼びするんでしょう。改憲派なのに!
つまり、国民が政治家に恒常的なOS更新=「改革」をきちんと進めてほしければ、保守党とよばれる現政権党に票を入れたほうがおそらく政権引き継ぎの混乱期間がすくなくなって、政治家が官僚に教育される期間も長くなり、有利。でも野党にもぽつぽつと(分野によって)検証能力の高い人がいる。そいつらまで全部いなくなったら改革が迷走する。野党にも票いれなきゃ。でも比例代表制だから自ジャンルで検証能力高い人をえらんで投票してもクズが当選する。なにこれ詰んでる。一人1票しかないのにね!あるいは検証能力がある人をせっかく当選させることができても別のジャンルから多角的に検討されてしまえば犯罪でもない不倫や犯罪行為をあげつらわれて追い出される。汚い。大人汚い。
 
 
今はようやく国民が防衛問題に注目してくれた。でも有能な人が犯罪じゃないことをあげつらわれてどんどん減ってしまった。じゃあ一括でミソギしよう。選挙で受かったら出直しできる。ところが野党は(カケイとかの今やるべきでない問題を「議論」しないうちに解散なんて反対だといっていたくせに)ここで「防衛はちゃんとやります」と叫べば政権という甘いお菓子をもらえる目がでてきて発奮。政権さえとれば今まで野党で「問題」を「議論」しかしなかった人たちとアメリカが仲良くしてくれると思っている。
ある党などは民進党という野党から希望の党という政権党に脱皮したいとおもってる。
万が一政権党になれたってやることは大して変わりありません。行政の専門家たる官僚に国の運営の方法、いままでやってきた外国との取引を教えてもらってその範囲で動くだけです。
官僚は官僚でやっぱり地道に細かい調整や更新はやってるけど、自分の仕事がなくなるのはイヤだから「この仕事はもう日本には不要。しなくていい」とは絶対にいわない。打破的な案もかんがえつけない。それこそ保守です。野党はリベラルだそうですが、結局外国と仲良くするのも国内のOS改修もすべて政権党が自分たちと官僚だけでやってます。今まで野党がやってきたことは、横紙やぶりのイヤイヤで対外的にも内国にも何の効力もなかった。だから「反省して」古い党の名前を捨てるわけですが、新しい名前を得てもやはりやることは同じでしょうね。野党になったら足引っ張りに専念せざるを得ない。他にやる仕事は与えられないですから。そして日本にはたくさん野党がいる国です。
 
日本は実際のところ革新だらけリベラルだらけ。毎日政権党によってプチ革命させられている国です。賢い人がひっぱっていけてるならそれもよいでしょう。
思い切り政権党の足をひっぱっていた政党が新しい革袋に古い酒をいれ、つまり名前だけ変えてうごめくのは本当に卑怯で気持ちがわるい。これが政権党になってもなんの効力もなく、失われた〇年をまたつくりだし、また日本がしばらくガチガチ保守(親アメリカでなく、OSの更新ができないという意味で)な状況になるわけです。
この国の民主主義ってへんな対立構造ですよね。逆転してるし空転してるし。
卑怯をテーマにした三文芝居をみせられているようで全く気分が悪いです。
そんなに同じ仕事をしたいなら全部連立すればいいのに!
仕事がない政治家は自分で仕事をみつければいいのに、そこら中に仕事はころがってるのに!
そして数百もかかえた問題の解決策がそれぞれですり合わせられないなら、すりあわせるために国会、議会政治があるのに。
今のままでは政権党が党内会議だけですべてを決めていいみたいなことになります。もちろん、安全保障のところは国会討論されたくないこともあるんでしょうし、そうならざるを得ないんでしょうが、だからといって安全保障以外の問題だって山積みです。国会という大事な相談をする場所を中身のない、そう、秋の運動会みたいなどっちが勝っても同じなイベントにした罪は重い。運動会はやめ、となれば総選挙でまた何億も弱者救済につかわれるべきだったお金が選挙のためだけに無駄につかわれます。
いったい政治家って何やってるんでしょうね。マスコミってのも罪が重い。民主主義がこんなに頭悪い仕組になったのはどういうことなんだ。
私からは以上です。