残しておきたい雑談がある

リニューアルしたなぽりんブログ。(日常報告よりちょっとまとまったネタ)

今年も栗が届いたので剥いた。

生の栗がたくさん届いたので例年通り煮てみました。

とりあえず届いたらすぐ開封してビニール袋の状態で冷凍庫に入れて一晩おきます。この処理をすることで万が一虫が入っていたとしてもそれ以上食い進むことなく凍死してしまいます。また栗の味が甘くなるとか言われていますし、この後の処理にも便利です。
24時間から48時間ほど冷凍庫の中に置いておいたら時間をとってむく作業に取り掛かりましょう。それ以上置いといても硬くなるばかりです。
栗の袋を冷蔵庫に移動し、そこから、手持ちの耐熱ボウルの6割くらい栗を取り出して入れ、電気ケトルで沸かしたてのお湯をボールいっぱいにまで注ぎます。こうすることで、外側の鬼皮は解凍された上で完全に茹だって柔らかく、剥きやすくなります。また渋皮も処理しやすくなります。むしろ渋皮が綺麗に抜けない場合は茹でが足りないことを疑ってこのバッチは栗より お湯の量を多めにするといいです。 レシピによっては2〜3粒ずつ沸騰し続けたヤカンからお湯を注ぐと書いてあるものもあります。
こうすると実は生なので硬く、皮だけが柔らかくなってむきやすいです。実が生の状態を保つためにも冷凍は有効です。(もしかしたらお湯の浸透も良いのかなと思いましたが、よく考えたら温度勾配が逆でしたのでそれはないと思います。煮物を冷やすときに味が染み込む方が正解でしたね。栗の場合は温められると中から閉じ込められていた空気がぷくぷくと出てきますからね。)

余談1
もし茹ですぎてしまって中まで加熱された場合は、鬼皮ごと半分に切って小さなスプーンですくいとると楽に処理できます。ただし、実の形は完全に崩れてチャンクの状態になりますし、皮近くにいる栗虫が把握しづらいため初見で完全に避けることができないので慎重にならざるを得ません。チャンクはモンブランや、岐阜県の銘菓の方の栗きんとんなどに向いています。

さて、ちょうどよく茹でられたら破壊行為と参りましょう。まずは鬼皮については栗くり坊主と言う大正義があります。大きめのスーパーの調理器具コーナーに1500円程度で売ってると思います。もう10年以上使っていますが丈夫で長持ちしていますから買って損はありません。

余談2
生栗の場合も渋皮までくりくり坊主でむくのが正解と言う向きもありますが、いくつか問題があって、1。溝や凹みの中にある渋皮に対応できない。2。全く加熱されていないため手や器具にギチギチにまとわりついて乾燥してこびりついてしまう。3。構造上、…みたいな跡がついてしまう。4。トップにある胚芽部分の周りに食い込んだ渋皮を処理しようとすると、蝶番を切り離すことになり、栗が分解しやすい。5。なんとなく無駄が多い気がする。
ただ、手がふやけたりその場の汚れ具合はだいぶ楽かもしれません。やるのなら濡れ布巾を用意して刃や手をきれいに拭き取りながらやると楽です。

くりくり坊主で鬼皮だけを剥く場合はざらざらした方を上にしてつるつるしたところとの境目よりちょっと上を薄めに挟みこんで下へ引っ張ると一本のラインができます。上下はそのままで前後を裏返して、もう一度同じ作業します。そうすると、鬼皮が柔らかくなっているのでざらざらしたところが貫通してしまうと思います。つまり二本のラインがつながってしまうのです。そうなったら、左右のところは手でも簡単に剥けます。言ってみれば、コンビニおにぎりを剥いているのと同じような感じです。真ん中に切れ目が入ったら左右に引っ張りますよね。
あと、虫が入っていた場合は、外からくっきりと色の違う黒い曲線が見えますのでちょっと余裕を持ってくりくり坊主で切り取ってしまいましょう。なぜ余裕を取るかと言うと、虫の周りが変色していないように見えても後でにて行くと黒いシミが出てくることがあるからです。
鬼皮が剥けたら、即座に、同じ栗の渋皮も向いてしまいます。一昨日位にTwitterで、冷凍から茹でをすると渋皮が浮いて剥きやすいと言うライフハックが流れてきたのですが全くその通りでした。
この時1番使いやすいのが自分の親指の爪です。竹串やつまようじも、溝の部分を剥くのには良いですが、平面部分にはへらのように幅があるもののほうが使いやすいですからね。そして、親指の爪で引っ掻いてしまうとすぐに悪と爪の間に刺さって痛い思いをすることになりますので、基本的にはコイントスのように親指の爪で押し出す動きを使います。といっても皮が浮いていてちょっとひっかければすっと剥けそうなときには端っこを起こすのにひっかく動きを使うのもいいと思います。
むけた皮や渋川は、丼のようなものにためておきます。ゴミ箱に入れようとしてもちゃんと入らないことが多いので。どうしても渋川の薄皮が残ってしまう時は、実に着色が残ってるだけレベルのものは無視しても大丈夫だと思います。ただ、渋皮が多めに残っていると見栄えが悪いのと、後であま煮にする時、一度5分ほど茹でて茹で湯を捨てて洗う、つまり茹でこぼしをしないとアクがバカスカ出ます。商売用じゃないならその程度の不都合は無視して構わないと思います。
剥けた栗は、指と一緒に、漬け込んだぬるま湯でちょっと洗って、鍋にでもためておきましょう。
全部向いたら、茹でこぼしをして、煮ていきます。30分から1時間くらい煮ないと、栗の中心部分が柔らかくならなりません。休んでいる炊飯器があるようなら炊飯器の炊飯モードで煮ると楽ちんです。またコンロでやる場合も、炊飯モードやお粥モードが付いているコンロだった場合はそちらの機能を使うと便利です。基本的にお米と同じ穀類だと思って扱うと良いでしょう。砂糖はわたしは雑に気分で入れてます。ラム酒などのアルコール系の風味づけをするときは、煮上がって冷ましてから入れると熱で風味が飛ばなくていいですよ。以上です。

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半分ぐらい剥いたところ
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保存容器3つに入れた栗